誤嚥性肺炎 Q&A 横浜・中川駅前歯科クリニック
誤嚥性肺炎 Q&A

Q.誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)とは何でしょうか?

A.
食べ物や唾液などが気管に入ってしまい(誤嚥)、これが原因でおこる肺炎を誤嚥性肺炎といいます。

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Q.なぜ食べ物が気管や肺に入ってしまうのでしょうか?

A.
食べ物が食道ではなく気管に入ってしまった場合、通常はむせて気管から食べ物を出す反射機能が働きます。しかし、この機能が鈍ってしまうと、食べ物が気管や肺に入ってしまいます(誤嚥)。



Q.なぜ食べ物や唾液が肺に入ると、肺炎をおこすのでしょうか?

A.
口の中には細菌が多くいます。食べ物や唾液と共に細菌が肺に入ることにより肺炎がおきます。



Q.どのような細菌が誤嚥性肺炎の原因になりますか?

A.
口腔レンサ球菌、肺炎球菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が肺炎をおこす原因となっています。



Q.肺炎球菌ワクチンを接種すれば、肺炎は防げますか?

A.
肺炎球菌が原因となる肺炎が少ないため、残念ながらワクチンを接種しても大きな予防効果は望めません。日本呼吸器学会の大規模調査※1では、ワクチンを接種しても肺炎による死亡を減らす効果はなかったとしています。

※1 「成人肺炎診療ガイドライン2017」(日本呼吸器学会)より



Q.誤嚥性肺炎は、どのような症状がありますか?

A.
発熱、激しい咳、膿性痰(黄色いタン)が出ることがあります。また、元気がない、食事の時間が長くなる、食後にぐったり疲れている、口の中に食べ物をため込んで飲みこまない、体重が減ってきたなどの症状がみられることもあります。



Q.誤嚥性肺炎をおこす人は多いのでしょうか?

A.
肺炎をおこす人は多く、特に高齢者に多い傾向がみられます。



Q.なぜ誤嚥性肺炎で死亡する人が増えているのでしょうか?

A.
高齢者の増加が主な要因です。



Q.肺炎に占める誤嚥性肺炎の割合は多いのでしょうか?

A.
肺炎に占める誤嚥性肺炎の割合は、70歳以上の70%以上、90歳以上の95%以上とされています。また、肺炎死亡の7割が誤嚥性肺炎とされています。



Q.糖尿病は誤嚥性肺炎のリスクを高めますか?

A.
糖尿病になると感染しやすく、病気や傷の治りも悪くなります。また、歯周病も重症化しやすく、歯周病により口内の細菌数が多くなると誤嚥性肺炎のリスクが高まります。

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Q.口を使わず、胃にチューブを入れて栄養をとれば、誤嚥性肺炎にならないのでしょうか?

A.
口を使用しなくても誤嚥性肺炎にはなります。睡眠中などに唾液が気管に入ったり、胃から栄養物が逆流することにより、誤嚥性肺炎をおこすことがあります。また、口から食べず、口の機能が衰えると、唾液が減り細菌が繁殖しやすくなります。

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Q.認知症になると誤嚥性肺炎をおこしやすくなりますか?

A.誤嚥性肺炎をおこしやすくなります。予防には歯科医師らによる口腔ケアが大切です。

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Q.誤嚥性肺炎の予防方法はありますか?

A.
口腔ケアをおこなうことが、最も大切な予防方法となります。その他、食事や食後の姿勢の工夫、摂食嚥下訓練などの予防方法があります。

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Q.父親が食事の度にむせています。誤嚥をしているか心配です。

A.むせる方が誤嚥をしている可能は低いものの、ご心配であれば医療機関に相談をしたり、検査をされるのがよいでしょう。

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Q.口の汚れと肺炎には、関係がありますか?

A.
歯みがきのほか、歯科医師、歯科衛生士など専門職による口腔ケア、歯のクリーニングによって口内をきれいにすると、肺炎の発症を予防することができます。

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Q.障害があり、歯科医院に通院できません。口腔ケアや歯のクリーニングを自宅でしてもらうことはできますか?

A.
はい、できます。歯科医師や歯科衛生士が自宅にお伺いする「訪問歯科診療」により、口腔ケアや歯のクリーニングをさせていただくことが可能です。

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Q.食器を清潔にしたり、生ものは避けた食材は、誤嚥性肺炎の予防になりますか?

A.
予防にはなりません。口内を清潔にすることは誤嚥性肺炎の予防になります。



Q.誤嚥性肺炎は繰り返しますか?

A.
脳卒中の後遺症、認知症などによる飲み込み障害(嚥下障害)が原因でおきることが多いため、繰り返す傾向はあります。

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Q.誤嚥性肺炎がひどいときは、禁食したほうがよいでしょうか?

A.
以前は誤嚥性肺炎の治療では禁食がおこなわれていましたが、食べる機会を失うことは運動機能の低下、低栄養、口内環境や生活リズムの悪化を招くことから、禁食はできる限りしない方向となっています。

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