●学校歯科健診の目的

学校歯科健診では、歯と口の中の病気や異常、特に虫歯、歯肉炎（歯周病）、歯並びなどを検査します。

限られた検査器具で、短時間で多くの児童、生徒を検査するため、小さな虫歯や歯と歯の間に隠れた虫歯など発見できないものもありますが、放置された大きな虫歯などは分かり、早期発見、早期治療につながります。

また、学校、市町村、国単位での健診の結果を集計することによって、児童、生徒がどのような状態にあるかを把握して、学校や市町村、国が今後の対策をおこないます。

　学校歯科検診では、歯や歯肉の状態などを検査します

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●学校歯科健診でもらう紙のチェックポイント

「学校保健安全法施行規則」では毎年６月３０日までに健診をおこなうこと、健診結果は３週間以内に幼児、児童、生徒の保護者に知らせることが定められています。

学校歯科健診は、虫歯やお口の中をチェックするスクリーニング（ふるい分け）検査で精密検査ではありません。そのため、学校歯科健診の結果と歯科医院での診断とは異なることがあります。


１）虫歯（記述の一例：虫歯があります。もしくは虫歯の疑いがあります）
虫歯があると指摘されたときは、歯科医院に受診して精密な虫歯の検査をおこないます。治療をせず様子をみていくこともよくありますが、治療が必要な場合は早期に治療をおこないます。

虫歯が治療が必要かどうかは、歯科医師の見た目のほか、必要に応じてレントゲン写真や虫歯診断器（ダイアグノデント　ペン）で判定します。



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２）要注意乳歯
永久歯との生え変わりが近く、乳歯がグラグラしていたり、乳歯の横から永久歯が生えてきているときになどにチェックされます。

そのままにしても問題ない乳歯が多いものの、中には抜歯が必要となる乳歯や歯並びに悪影響を及ぼす乳歯もあります。自己判断せずに、かかりつけの歯科医院でみてもらいましょう。



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３）歯周病（記述の一例：歯肉に病気があります）
学校歯科健診でもらう紙に「歯肉に病気があります」と書かれていると、ビックリされるかもしれません。歯肉の病気は、歯周病（歯肉炎）のことで、小児の２人に１人はかかっています。大人の歯周病のような重症のものは、まずありません。

歯みがきを毎日しっかりおこない、歯科医院で歯のクリーニング（清掃）をおこなえば、症状は改善します。



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４）歯石（記述の一例：歯石があります）
歯石は、歯についた汚れが硬くなったものです。歯ブラシでは取れないため、歯科医院で除去します。歯石は口臭や歯周病（歯肉炎）の原因になるため、３〜６ヶ月ごとに取るようにします。

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５）歯並び（記述の一例：歯並び、かみ合わせについて相談を受けることをおすすめします）
歯並びやかみ合わせが悪い場合は、矯正治療の対象となりますが、すぐに治療が必要な場合もあれば、もう少し様子をみていくこともあります。治療には高額の費用がかかることもあるため、まずはかかりつけの歯科医院に相談してみるのがよいでしょう。



関連するページ　　矯正歯科・歯並び


６）顎関節（記述の一例：あごの関節について相談を受けることをおすすめします）
あごの関節の病気は小学生までは少ないものの、中学生、高校生と、年齢が上がるにつれて増えていきます。口を開けるとあごが痛い、口を大きく開けられない、口を開けるとあごが音がするなどの症状があります。症状がひどくなければ、治療はおこなわないことが多い傾向にあります。

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●学校歯科健診で使用される記号

学校歯科健診ではＣ、ＣＯ、Ｇ、ＧＯなどの用語が使用されます。これは歯や歯肉の状態を表す記号で概ね下記を意味します。


未処置歯　Ｃ（シー）
治療が必要な歯、治療中の歯。必要に応じて虫歯の治療をおこないます。

要観察歯　ＣＯ（シーオー）　
要観察歯。注意をしないと虫歯になりそうな歯。自宅と歯科医院でしっかり予防管理ができると、虫歯の進行を止めることができます。

処置歯　○（マル）　
虫歯の治療が終わった歯。

喪失歯　△（サンカク）
永久歯の失った歯。

要注意乳歯　×（バツ、バッテン）
要注意乳歯。必要に応じて抜歯等の処置をおこないます。

歯肉炎　Ｇ（ジー）
明らかな歯肉の炎症がある状態。歯科医院での治療が必要となります。

歯肉炎　ＧＯ（ジーオー）
歯肉に軽い炎症があり定期的な検診が必要な状態。しっかり歯をみがいていくことにより炎症はなくなる程度の歯肉炎。




お子様の歯とお口の健康についてご不明な点等がありましたら、ご来院の際にお気軽にスタッフまでお問い合わせください。当クリニックは都筑区学校歯科協力医が在籍しています。



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