パーキンソン病 横浜・中川駅前歯科クリニック
パーキンソン病

パーキンソン病とは

パーキンソン病は、脳の神経細胞が少しづつ減少し、神経が働くときに使うドパミンという物質が減ることによっておきる病気です。

手がふるえる、動きが遅くなる、筋肉が硬くなるといった症状のほか、不眠、うつ症状があらわれることがあります。原因は不明で、50~60歳代に多く発症し、国内患者数は15万人以上とされてます。

人口の高齢化、喫煙率の低下(喫煙者はパーキンソン病を発症しにくい)により、世界的に患者数が増加しています。

発症後10年ほどは普通の日常生活を送ることができ、それ以降は介助が必要になることもあります。歯科医院への通院も同様に、発症後10年ほどは歯科医院に通院することができますが、それ以降は通院が困難になり、訪問歯科診療が必要になることがあります。

平均寿命は一般の人の平均寿命と変わらないとされています。厚生労働省から指定難病に認定されてます。

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パーキンソン病と歯と口の健康

パーキンソン病を発症すると、下記の病気等を発症しやすく、重症化しやすくなります。特に虫歯は多発、歯周病も重症化することが多い傾向がみられます。

虫歯歯周病口臭ドライマウス(口腔乾燥症)歯ぎしり口腔顔面痛顎関節症/舌、口唇、頬の咬み傷、潰瘍/舌炎/舌浮腫(腫れ)/よだれ(流涎)/嚥下障害(飲み込み障害)味覚障害/発音障害/ジスキネジア ほか



1)虫歯、歯周病、口臭
運動障害による不十分な歯みがき、唾液の減少、認知機能の障害によって口内は汚れて口臭が発生しやすくなるほか、虫歯が多発、歯周病も進行しやすくなります。歯科医院への受診率が低く、重症化していく傾向がみられます。

自分自身で十分な歯みがきができないときは、介助者の手を借りて歯をみがく、歯科医院で予防処置をおこなうなどの対応をおこなっていきます。

歯ブラシ

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2)栄養
パーキンソン病の症状が進むと栄養障害になりやすいため、歯科医院に通院できるときから、歯と口の健康管理をしっかりおこなっておこない、栄養摂取ができる状態にしておくことが大切です。

症状が進み食事が食べにくいときは、ゼリー状にしたりトロミをつけるなど、食事内容の変更をおこないます。

食事

当クリニックでは管理栄養士が在籍し、パーキンソン病の方の栄養相談をおこなっています。お気軽にご相談ください。

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3)飲み込み障害(嚥下障害)
パーキンソン病の症状である運動障害、治療としておこなうドパミン補充の影響により、半数の患者さんは、飲み込み障害があらわれます。飲み込み障害により、通常の食事の摂取が困難になることもありますが、舌、口唇、のどの運動訓練が症状の改善に効果的なこともあります。

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4)よだれ(流涎)
よだれは、口周辺の皮膚炎、飲み込み障害、誤嚥性肺炎の原因にもなります。パーキンソン病の患者さんは唾液は減少しているものの(ドライマウス)、飲み込み障害により唾液が口内にとどまっていることが原因とされています。

治療方法としては、症状を悪化させている薬の中止、抗パーキンソン病薬の増量などの方法があります。

関連するページ  ドライマウス(口腔乾燥症)



5)誤嚥性肺炎
食物や唾液が肺に入ることによっておきる「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」は、口内が汚れているほど発症しやすい傾向にあります。

パーキンソン病の患者さんは誤嚥性肺炎が死因の原因となることが多いため、定期的に歯科医院で、あるいは自宅や施設で歯のクリーニングや口腔ケアをおこなうことで、口内を清潔に保ち、誤嚥性肺炎をおこしにくい環境を整えていくことが必要となります。

歯のクリーニング

関連するページ  誤嚥性肺炎  誤嚥性肺炎 Q&A



6)ジスキネジア
治療としておこなうドパミン補充の影響により、自分の意志とは無関係に口をすぼめる、口をとがらす、口唇をなめ回す、口をもぐもぐ動かす、舌を突き出す、下あごを動かすなどの症状があらわれることがあります。これをジスキネジアといいます。

ジスキネジアの問題として、入れ歯が合わない、入れ歯の破損、頬や舌のかみ傷、上手くかめない(咀嚼障害)、飲み込み障害(嚥下障害)、顎関節症、発音障害などの症状があらわれます。治療には薬の変更などがおこなわれます。

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当クリニックではパーキンソン病の方の歯科治療、訪問歯科診療をおこなっています。パーキンソン病の方の歯とお口の健康、栄養、歯科治療などについて、ご不明な点等がありましたら、お気軽にご相談ください。



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