顎関節症(がくかんせつしょう) 横浜・中川駅前歯科クリニック
顎関節症(がくかんせつしょう)とは

顎関節症は、あごの関節の病気です。口を開けるとあごが痛い、口を大きく開けられない、口を開けるとあごがカクカク、ガクガク、ポキッと音がするなどの症状があります。決して珍しい病気ではなく、日本顎関節学会によると国内患者数は1900万人とされ、2人に1人が経験するともいわれています。

低年齢の子供は、骨の構造が単純なこと、関節組織の順応性が高いことから、大人のような症状がでることはほとんどありません。

年齢では10代後半から多くなり、20〜30歳代が最も多く、高齢になるほど患者数が減少します。学校や職場などのストレスも関与しているとされています。高齢での発症は、筋肉の衰えなどが影響しているとされています。

全年齢を通して、男性よりも女性に多い病気(男:女 1:2〜5)です。女性が多いのは、女性の方が筋肉の緊張やストレスに対して感受性が高く、痛みに敏感で健康に対する関心が高い、男性よりも骨格や靱帯が弱い、女性ホルモンに関係があるなどの説があります。

顎関節 顎関節は耳の前方にあります

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●顎関節症の原因

顎関節症は、かみ合わせ、ストレス、歯ぎしり、TCH(歯列接触癖)、姿勢など、さまざまな要因が重なり、それらが積み重なってあごの関節や筋肉が耐えられる限界を超えたときに発症するとされています。

高齢に伴い患者数が減少することから、かみ合わせの悪さは無関係とされています。

頬杖 頬杖などの習慣が原因になることも

関連するページ  顎関節症の原因  歯ぎしり(歯軋り)  TCH(歯列接触癖)



顎関節症と全身

破傷風巨細胞性動脈炎は最初にあらわれる症状として顎関節症があり、これらの病気は命を奪ったり、失明の恐れがあるため注意が必要となります。まれではあるものの、あごの痛みを訴えて歯科に受診したところ、脳腫瘍やがんと診断されることもあります。

顎関節は耳に近いために耳の病気との鑑別が必要なことがあります。顎関節症を併発、もしくは顎関節症に似た症状があらわれる病気としては下記があります。


顎関節症と鑑別が必要な病気
破傷風巨細胞性動脈炎/脳腫瘍/口顎ジストニア/メニエール病/耳下腺炎/中耳炎/外耳道炎/上顎洞がん/口腔がん/副鼻腔炎/アレルギー性鼻炎/関節リウマチ、/線維筋痛症片頭痛/緊張型頭痛/筋・筋膜性歯痛SAPHO症候群成人スチル病マルファン症候群/エーラスダンロス症候群/痛風/骨折



●顎関節症の症状

代表的な症状として、あごの痛み(顎関節痛)、口が大きく開けられない(開口障害)、あごを動かすと音がする(関節雑音)がありますが、その他さまざまな症状があります。

主な症状
あごの痛み/口が大きく開けられない、開かない/あごを動かすと音かする/口を閉じることができない/かみ合わせに違和感がある/歯、舌の痛み/首や肩・背中の痛み/腰痛/肩こりなどの全身に及ぶ痛み/味覚異常/耳の痛み/耳鳴り/耳がつまった感じ/難聴/めまい/眼の疲れ、充血/流涙/口の乾燥感(ドライマウス)/嚥下困難/呼吸困難/四肢のしびれ
※日本口腔外科学会のホームページを参照。上記の症状は顎関節症以外のこともあります。


顎関節の雑音を自覚する人
顎関節の雑音を自覚する人
※平成28年歯科疾患実態調査(厚生労働省)

口を大きく開け閉めしたときに、あごの関節がカクカクなどの音がする人は多くいます。男性よりも女性に多くみられます。


顎関節に痛みがある人
顎関節に痛みがある人
※平成28年歯科疾患実態調査(厚生労働省)

口を大きく開け閉めしたときに、あごの関節に痛みがある人は、男性よりも女性が多く、特に20代前半の女性に多くみられます。

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顎関節症の治療

顎関節症の治療は、マウスピースの装着(スプリント療法)、薬の服用(薬物療法)、認知行動療法、外科手術などの治療をおこないます。以前はかみ合わせの調整や矯正治療による治療もおこなわれていましたが、現在ではほとんどおこなわれなくなりました。

顎関節症は生活習慣による影響が大きいため、必要以上に上下の歯を接触させない、よい姿勢を保つなど、自分自身でおこなう治療(セルフケア)も欠かせません。

症状が悪化していく病気ではないため、長期にわたって治療をしている人はまれです。ただし、進行性下顎頭吸収の場合は、症状が悪化していくことがあるため、注意が必要となります。

 マウスピースによる治療

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●顎関節症治療の診療科

顎関節症の治療は何科にかかればよいか迷われる方は多くいますが、顎関節症の治療は主に歯科でおこなわれています。一般的な顎関節症の治療は、歯科医院でおこなわれています。顎関節症の外科手術は、歯科大学病院や病院の口腔外科でおこなわれています。



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